犬には感情というものが当然のようにあり、喜ぶ事・怒る事もあれば悲しく感じることもあります。
しかし人間のように感情を”言葉”で表現することはできませんよね。
そんな時に一つの指標となるのが「尻尾の動き」です。
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ページ内目次(タップで該当箇所へ)
■犬のしっぽって何のためにあるの??
■尻尾が水平の時の気持ち
■尻尾が上がっている時の気持ち
■尻尾が下がっている時の気持ち
■尻尾を振っている時の気持ち
■尻尾を追いかける・噛む場合は…
■犬の尻尾の種類
■犬は嬉しい時は尻尾を右側に振る傾向にある!?
■まとめ
犬の尻尾は感情表現のサイン!?尻尾から読み取る犬の気持ち《振る・丸める・下がる》
犬のしっぽって何のためにあるの??
犬種によって長かったり短かったり、あるいは柴犬などの和犬に多い巻いていたりと非常に個性様々です。
でもそもそも何で犬にはしっぽが存在しているのか疑問に思ったことはありませんか??
生き物とは長い年月を経て進化しています。
逆もシカリ、必要性が無ければ人間の尻尾のように退化していきます。
しっぽは犬にとって様々な重要な役割があるそうです。
- 平衡感覚(バランス)をとっている
歩く時、走る時等に舵取りのようにバランスをとっている役割があります。
- 尻尾の長い犬は保温効果の役割も
尻尾の長い犬に限りますが、寒い時はしっぽを巻きつけて体を保温すると同時に、鼻周りを覆って冷たい空気を吸わないようにする効果があるようです。
- 感情を表しコミュニケーションをとるツール
犬は他の動物同様”言葉”を話すことはできません。
そんな時に人間に対して、または他の生き物(犬)に対して喜びや怒りなどの感情を表現します。
尻尾が水平の時の気持ち
- 興味
緊張していない際の尻尾が水平の時は、主に”興味”からくる行動だそうです。
近場でその犬にとって何かが起こったり、対象としている人物等が近づいてきた際などに良く起こる行動です。
- 立場
また緊張している際の尻尾が水平の時は、”どちらが立場が上か”ちょっとピリピリしている時にとる行動だそうです。
相手(犬)を警戒している際に良く起こります。
尻尾が上がっている時の気持ち
- 自信の強さ
尻尾が高い(上がっている)時は、主にその犬の自信を示し、自分の存在を誇示している際に起こる行動です。
よく散歩中に尻尾がピンと上がる犬を見かけますが、「お前は私より下だぞ!」と誇示している理由があるようです。
- 威嚇
なお、威嚇してお尻を突き上げ尻尾が高く上がり時に蛇行している場合は、”攻撃”の姿勢です。
主にオオカミに外見が近い犬種(シェパード等)に多く見られ、すぐにでも「攻撃する気持ちなんだぞ!」って時にとる行動です。
尻尾が下がっている時の気持ち
- 不安
尻尾が下がっている際は、主に精神的な不安の際に起こる行動です。
慣れていない環境、不安な気持ちを抑えきれない時はこの行動をよくとります。
- 恐怖
後ろ足に隠れるくらい尻尾が下がる(丸くなる)場合は、不安を通り越し”恐怖”を感じている際に起こる行動です。
この行動は完全に負けを認めた相手(犬)や降参の合図です。
尻尾を振っている時の気持ち
尻尾を振る行為は一見”嬉しさ”を表現している場合にとる行動と思われがちです。
大抵は間違いではないのですが、それ以外にも尻尾を振って表現する場合があります。
- 激しく尻尾を振る
基本的に尻尾を激しく振っている場合は”興奮”している場合です。
「楽しい~~~!嬉しい~~~!」
っといった時に良くとる行動で、素早く振っているほど”興奮”の度合いが強いです。
- 小さい振れ幅で尻尾を振る
小さい振れ幅で尻尾を振っている場合は、相手(犬)に”挨拶”や”歓迎”をしている場合によく見られる行動です。
よく、愛犬とふと目が合うとこの行動が見られますが、そんな時は「ここにいるよ」って表現しているんだそうです。
- 大きい振れ幅で尻尾を振る
大きい振れ幅で尻尾を振っている場合は、基本的に友好のサインです。
飼い主さんや人間に対して行った場合、基本的に好意を表すものとなります。
また、犬同士でも前足を低くしてこの行動をとることがありますが、それは遊びを誘っているケースの時によくとりますね。
- 腰を低くし尻尾を振る
腰を低くし尻尾を振る行為は、優位者に対して最大限の愛情と敬意を表すときに出る動きです。
飼い主など人間にこのような行為で近づく場合「かまってくれないかなぁ~」等と甘えている時によく見られるようです。
- 若干下がっている状態で尻尾を振る
特に何も心配事がない至ってリラックスしている状態です。
尻尾を追いかける・噛む場合は…
また、犬の問題行動の一つに”尻尾を追いかける”ことや”噛む”ことが挙げられます。
一見追い回す行為は、見ていて可愛いと思う方が多いかと思いますが、特に意味も無くする場合と問題の場合があります。
ストレスで噛む・追い回す場合や、ノミやダニによる炎症で噛む場合、肛門付近のトラブルなどなど様々可能性があります。
また子犬の場合は、常同行動と言って特に意味を持たない行動を繰り返すことがよくあります。
この場合は特に気にする事でもないのですが、成犬になってからし始めたら何らかのサインの場合もあるので気にしてみるといいかもしれません。
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犬の尻尾の種類
尻尾は非常に様々な種類や特徴があります。
是非ご参考下さい。
立ち尾(フラッグポール・テール) 出典:http://www.dogfan.jp/jiten/index.html
立ち尾とは、お知りから垂直に立っている尻尾のことを指します。 主にビーグルなどが立ち尾で知られています。 |
巻き尾(カールド・テイル)
出典:http://www.dogfan.jp/jiten/index.html
巻き尾とはそのままでクルリと巻いている尻尾のことを指します。 柴犬や秋田犬など日本犬に多く見られます。 |
垂れ尾
だらんと垂れている尻尾を指します。 最も良く見るタイプの一つで、レトリーバーなどがそうです。 |
鎌尾(シックル・テイル)
出典:http://www.dogfan.jp/jiten/index.html
鎌尾とは、背上に巻き込まない程度に鎌状に保持する尾です。 チワワなどがシックル・テイルとして知られています。 |
リス尾
リスのように上部に上がっていて、若干前に曲げた尾の形を指します。 パピヨンなどがリス尾として知られています。 |
スクリューテイル
出典:http://www.dogfan.jp/jiten/index.html
スクリューテイルとは、クルクルとらせん状に巻いたしっぽのことです。 パグやブルドックなどがスクリューテイルとして知られています。 |
ブラッシュ・テイル 全体が丸いブラシに似た毛で被われている尾です。 主にシベリアン・ハスキーなどがブラッシュ・テイルとして知られています。 |
ブルーム・テイル 長い羽根状の房毛の尾です。 主にポメラニアンなどがブルーム・テイルとして知られています。 |
鉤尾(ホック・テイル) 先端が鉤状に曲がった垂れた尾のことを指します。 主にグレートピレニーズなどがホック・テイルとして知られています。 |
※細かく言えばもっと別の名称や種類もあります。
尻尾も耳の形などと一緒で、様々な種類がありますね。
また、犬種ごとに付けられている名称もあるんだそうです。
さらに、人工的に尾を短くカットし、立ち尾にすることを”断尾”と言います。
断尾は犬種標準に適合するためにカットされるようですが、犬の断尾は昨今動物愛護の面からは反対の声も上がっているナイーブな問題です。
主に、「ミニチュア・シュナイザー」「ドーベルマン」「ボクサー」など。
犬は嬉しい時は尻尾を右側に振る傾向にある!?
基本的に尻尾を振る=嬉しい・楽しいということでしたが、最近の実験にて新たな新事実が判明したようです。
その新事実とは「犬は人や物を好意的に受け入れるときはお尻に対して尻尾を右側に振る傾向にある。反対に敵意を抱いた場合は左側に振る傾向にある」だそうです。
この実験は下記の内容で、イタリアのトリエステ大学という神経科学者と獣医師による研究チームが犬にいくつかの刺激を与え、尻尾がどう反応するのか実験を行ったようです。
- 目的
→犬は嬉しい時、本当に尻尾を右側に振るのか検証
- 対象動物
→雑種犬30頭(オス15頭・メス15頭)
- 実験方法
→ゲージに犬を入れて、「飼い主」「ネコ」「見知らぬ人」「威圧的な犬」に合わせた時に尻尾の角度を正確に観察。
これを1日10回行い、25日間継続する。なお、全てカメラで録音し観察。
▼結果▼
「飼い主」→全ての犬が尻尾を激しく右側に振る傾向にあった。
「見知らぬ人」→尻尾を適度に右側に振った。
「ネコ」→幅が狭いが、右側に振った。
「威圧的な犬」→全ての犬が尻尾を左側に振る傾向にあった。
- 考察
周知の通り、左脳は体の右側をコントロールし、右脳は左側をコントロールします。基本的にシッポが右側に振れるためには、シッポの右側の筋肉を使い、シッポが左側に振れる時はシッポの左側の筋肉を使う。
つまり、シッポの右側の筋肉は左脳で感じた情報を反映し、逆にシッポの左側の筋肉は右脳で感じた情報を反映するということになる。
今回の実験から、飼い主さんと会うなど嬉しい時にシッポを右側に大きく振るということは、犬は人間と同じように、嬉しいというポジティブな感情を左脳で感じ取り、怖いと言うネガティブな感情を右脳で感じ取るということになる。
犬の中心線上にあるシッポが感情によってアシンメトリック(非対称)に動くことを知っていると、これまで以上に犬との生活が楽しくなるかもしれない。
【参考文献】
Curr Biol.2007 Mar 20;17(6):R199-201.
まとめ
このように、飼い主さんが少しでも理解しているだけで、意思疎通がより取れるのではないかと思います。
しかし、必ずしも上記の内容が全てではなく勿論例外もあると言う事は理解してあげて下さい。
柴犬など”巻き尾”の場合や、尻尾自体が短い子なんかは若干分かりにくいかもしれませんね。
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