一昔前から、犬にぶどうやレーズンは絶対に与えてはいけない食べ物として言われています。
では実際に何故食べたらダメなのか、ご存知ですか?
食べたらどうなるの??
どれくらい食べたら危険なのか?
色々と調べてみました。
犬はぶどうやレーズンを食べたらダメ!?食べたらどうなるの?ぶどうの危険性について
犬がぶどうを食べたらどうなる?
犬はチョコレートやタマネギなどと一緒に、この”ぶどう”も絶対に犬は食べてはいけないモノと一般的に認識されていますが、食べたらどういったことになるのでしょう。
犬がぶどうを食べた過去の症例では”急性腎不全”を引き起こすといった例が多数報告されているようです。
では何故ぶどうを摂取すると”急性腎不全”を引き起こすことになるのでしょう。
そこで実際調べてみたところ、実ははっきりとした原因は分かっていないんだそうです。
そもそもぶどうがダメと言われるようになったのは割と最近で、海外では多い被害報告ですが日本ではほんの数例程度なんだとか。
しかし、その中でもぶどうによって”急性腎不全”を引き起こす事例は挙がっているのはれっきとした事実としてあります。
そこで研究者などによる調査によって原因の疑いがあるとされているのは以下の5点です。
①ぶどうに付着したカビ
②農薬 ③ビタミンD類似物質 ④重金属 ⑤ぶどうに含まれる未知の成分 |
参考:http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06311/c1.pdf
この報告例ではこれらのいずれか、あるいはどれかが原因ではないかとのことのようですが、いずれもまだ分かってはいません。
少なくとも、ぶどうから抽出したポリフェノールや種子から抽出した油等が中毒成分ではないことは報告されているようです。
中毒を起こした時の症状は?
では実際、中毒を起こしたらどういった症状がでるのか。
急性腎不全の症状としては以下の症状です。
- 元気がなくなる
- 嘔吐する
- 水を良く飲む
- 尿が多く出る、あるいは出ない
といった症状が出始め、最悪の場合死に至るケースもあるようです。
通常の腎臓の働きとしては、糸球体という毛細血管の塊にて血液をろ過し原尿が作られます。
その後、原尿から水やイオンを吸収し尿ができ、排出となります。
しかし、ぶどうを食べて中毒が起こると、糸球体の血液のろ過機能が停止します。
その事で、近位尿細管の細胞が損傷を受け、結果毒素が尿として体外に排出できなくなり体内に蓄積されてしまうのです。
ちょっと特定しにくい症状もありますが、ぶどうを食べてしまって少しでもおかしいな、と感じたらすぐさま獣医さんに見てもらいましょう。
※多くは72時間以内に急性腎不全による尿量の異常が見られるようです。
どれくらい食べたら危険なの?
さて、どれくらい食べたら危ないか。気になりますよね。
勿論個体差や、その子の体調などによってマチマチなんですが、一応研究者らの報告によると、
「犬1キロあたり、3~32グラム」
が危険な目安とされているようです。
体重3kgの犬に換算すると、ぶどう2~3粒ほどという計算になります。
ですが、この量を食べたからといって必ず中毒に陥るというわけでもなく、中にはこれ以上食べてもケロっとしている例もあるようです。
反対もしかり、少ない量でも大丈夫といった保証はありません。
あくまで目安は目安なので、そのことを理解しておく必要があるかと思います。
中毒量に関しては現状未解明ではありますが、過去の死亡事例が報告されています。
過去の死亡事例
部位 | 犬種 | 体重1kgあたり の食べた量 |
---|---|---|
ぶどう | ジャーマン・シェパード・ドッグ | 4.0g |
ラブラドール・レトリバー | 6.0g | |
マルチーズ | 20.0g | |
ぶどうの皮 | マルチーズ | 18.8g |
レーズン | ラブラドール・レトリバー | 3.0g |
バセンジー | 24.0g | |
ゴールデン・レトリバー | 30.0g |
※参考:Cortinovis C., Caloni F. Household Food Items Toxic to Dogs and Cats.Front. Vet. Sci. (2016)
いずれにせよ、危険と言われていることに変わりはないので、絶対に与えないように注意したいですね。
レーズンも危険!!
レーズンとは、ブドウを天日干しや熱風によって乾燥させたものになります。
つまり、ぶどう同様犬にとっては危険な食べ物という事になります。
干し柿と同じで、乾燥させて成分を凝縮したものになるのでぶどう同様、それ以上危険なものと認識しておいて良いかと思います。
最後に
何度か触れていますが、現状何故犬にぶどうがダメなのか現状では理由が明らかになっていません。
もしかしたらぶどう自体の成分は問題はなく、他の何らかの理由があるとも限りません。
しかし、実際に症例は少ないにしろぶどうの誤飲による死亡報告例が挙がっていることも事実です。
まだ真偽がはっきりしていない以上、まず与える事自体特にメリットもなくリスクこの上ないため、与えないに越したことはないです。
他の食べてはいけない食べ物と同じですが、とにかく重要なことは、
①手の届く場所には置かない
②食べたらすぐに獣医さんに相談
この2点に尽きるかと思います。
目安となる量を食べてないから安心なんてことはありません。
その油断が、大惨事を招いてしまうなんてこともあるかもしれません。
深く考え過ぎかもしれませんが、我々が理解して対策して防げる事もあると思います。
犬が絶対に食べてはいけないネギやチョコレート同様、ぶどうも十分注意するようにしましょう。
最後までご閲覧頂き、ありがとうございます。
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