少し気が早いかもしれませんが今年もいよいよ夏がやってきます。
日本のアツい夏はいつも以上にワンコに気を遣わないといけません。
それは熱中症の危険性が一層増えるからです。
今回は、犬の熱中症について、発症した時の症状から、最低限気をつけたいことをまとめてみたので是非参考にしてみて下さい。
そもそも熱中症とは・・・?
熱中症(ねっちゅうしょう、hyperthermia、俗に heat stroke, sun stroke ということが多い)とは、暑熱環境下においての身体適応の障害によっておこる状態の総称である。本質的には、脱水による体温上昇と、体温上昇に伴う臓器血流低下と多臓器不全で、表面的な症状として主なものは、めまい、失神、頭痛、吐き気、強い眠気、気分が悪くなる、体温の異常な上昇、異常な発汗(または汗が出なくなる)などがある。また、熱中症が原因で死亡する事もある。
出典:wikipedia
熱中症の症状・進行の流れ
犬が熱中症になると以下のような症状が見れます。
※勿論症状のあらわれ方には個体差があります。
ステージ1
■まず浅く速い呼吸になる
・これは犬にはよくあることで、暑さにさらされると舌を出して唾液を蒸発させて体温を下げようとします。これを『パンティング』と呼びます。この状態はごく普通によくありますよね。
ステージ2
■パンティングがさらに速くなり、苦しそうに喘ぎながらヨダレを流し始める
・こうなってきたらもう熱中症の初期症状と言えます。直ちに涼しい環境にして休ませて下さい。(場合によっては病院に行って下さい。)
ステージ3
■嘔吐や下痢やふらつき
・嘔吐や下痢、またふらついてきて倒れてしまう場合があります。また、脈も速くなり口の中や目の粘膜が充血したりします。
ステージ4
■けいれんや、酸欠状態へ
・全身性のけいれん症状を起こしたり、さらに進むと出血、酸欠状態へと進みます。さらに手当ての状態が続くと最悪の場合ショック症状を起こし死に至ることも。
熱中症予防に最低限気をつけたいこと
1.昼間(日中)の散歩
これは当然といえば当然のことで、日中(気温が高い)の散歩は避けましょう。
ただでさえ気温が高いにも関わらず、アスファルトの気温は60~70度ほどにも跳ね上がります。
より地面から近いワンちゃんは計り知れないほどのアツさを体感します。
人間でも辛いのですから、これは当たり前ですよね。
散歩は朝早くに行くか、極力遅い時間の夜に行きましょう。(夕方でもアスファルトの熱は逃げていません。)
短頭種や北方が原産の犬
短頭種の犬は体の構造上、ズムーズな呼吸ができず熱の発散効率が下がるため熱中症になりやすい犬種と言われています。
短頭種とは、口吻(マズル)が短い犬種を指します。
▼主な短頭種
■シーズー | ■フレンチブルドッグ |
■ペキニーズ | ■ボストンテリア |
■パグ | ■ボクサー |
■ブルドック | ■チワワ |
などなど。。。
また、北方が原産の犬種も厚い被毛を持つため、暑さには弱い犬種とも言えます。
▼主な北方原産の犬種
■シベリアンハスキー
■セントバーナード
■サモエド
などなど。。。
犬種別の熱中症請求割合
※上記のデータは、アニコムさんのデータを引用
上記はアニコムさんに、熱中症による請求割合になります。やはり、フレンチ・ブルドッグやパグ・ペキニーズなどの短頭種が熱中症にかかりやすい犬種として上位を占めているのが分かる図になります。
仔犬・老犬・肥満・持病・病気を持つ犬
また、犬種問わずこれらに当てはまる犬はより気をつけた方がよさそうです。
仔犬や老犬は、体がまだ未発達、または衰えているので熱中症のリスクが高まります。
肥満のワンちゃんも、熱を溜め込みやすく、なおかつ熱を発散するのに時間がかかります。(ダイエットしましょう!笑)
持病持ちの犬も場合によっては、体本来の機能が正しく働かないことで熱中症のリスクが高まります。
特に以下の疾患を持っている犬は、通常の健康状態の犬より熱中症にかかりやすいと言われています。より注意してあげて下さい。
◆心臓疾患
◆呼吸器疾患
室内でも油断は禁物!
これまでは外での熱中症対策を紹介しましたが、室内でも危険性はあります。
まずエアコンなどによる空調管理。
これは住んでいる地域、または部屋の構造にもよりますが、真夏の室内でエアコンをつけないで長時間のお留守番ははっきり言って危険です。
できれば冷房は付けっぱなしがベストと言えるのではないでしょうか。
窓の開けっ放しは防犯上もよくないですし、ウチはフル稼働の予定であります。
また、お留守番させるにあたってもう一つ気をつけたいのが「飲み物入れ」です。
熱中症予防として給水は非常に大事になります。
通常一つの飲み物入れを使用していると思いますが夏はより飲みますし、万が一入れ物がひっくり返ってしまうなどのトラブルが起こらないとも限りません。
その万が一の為に、複数入れるなどの工夫も大切なのではないかと思います。
ちなみに我が家では、受け皿の他にもゲージにつけるタイプの受け皿、計2個設置しています。
気温差も侮るなかれ
次に気をつけたいのが気温差です。
当日の気温がさほど高くなくても、前日など直前の気温との温度差が大きいほど熱中症を発症するリスクは高まると言われています。
人間でも旅行などに行って帰りの空港から降りた途端アツい。何て事がありますが、犬の場合はそれ以上に負担になります。
急激な温度差には気をつけましょう。
梅雨の時期も要注意
上記の図を見ても分かるとおり、梅雨が明けてからの7~8月が最も熱中症のピークをむかえるという事が分かるデータになっています。真夏は気温が35度を超えることもありますし、当然といえば当然なのですが、飼い主さんもこの時期は最も気をつけなければなりません。
また、梅雨の時期の4~6月にかけても熱中症を起こすケースが結構多いようです。
寒い冬があけ、気温が急激に上がる季節ですし、温度差も大きいのがこの時期です。この時期も真夏同様、気温が高くなりそうな日は注意する必要があります。
※上記のデータは、アニコムさんのデータを引用
遊び過ぎも危険!?
当たり前な話になりますが、遊び過ぎ=興奮させすぎも熱中症が発症するリスクは高まります。
夏場は多めかな?と思うくらいの水分補給や休憩することを気にしたほうが良さそうですね。
車での留守番も要注意
犬と車などで出かける時、飼い主が買い物をする際、または食事休憩などをする際、一緒に連れてきた犬はどうしていますか?
短時間だからと車の中に犬だけを残す事はしていませんか?これは絶対にしてはいけないという事ではありません。様々な理由が各々ありますし、どうしても連れていけない状況なども考えられます。
しかし、車の中で犬1匹だけで留守番させるのはとても危険な事をしている場合もあります。クーラーをつけてるから大丈夫だなんて思っていませんか?
何もできない赤ん坊を車で留守番させて、熱中症になって亡くなってしまうという事故は夏ごろになると毎年のようにありますよね。犬も同じです。人間のいない車中で留守番させるのは非常に危険と隣り合わせという事も認識しておく必要があると私は思います。
暑い時期の犬との車でのお出かけは十分注意してあげて下さいね^ ^
熱中症になってしまった際の対応
応急処置としては、症状の進行具合にもよると思いますが、とにかく体を冷やし、水を飲めればできるだけ飲ましてあげましょう。
頭部や動脈のある部分(わき・そけい部など)に氷や保冷剤などで冷やしてあげると良いです。
その上で、獣医師さんの判断を仰ぎましょう。
室内での暑さ対策
ここで室内における暑さの対策をまとめてみました。
・極力窓を開けるなり風通しを良くする
・直射日光が入らないようカーテンなどで遮光する
・水分をいつでも自由に飲めるように用意しておく
・室内の温度が30度を超えるようならエアコンを適切な温度でつける
・場合によっては冷却マットなどの冷却グッズを用意してあげる
などなど。
注意点としては冷えすぎはかえって良くないということ。
エアコンも極端に下げ過ぎないで、目安として25~28度くらいに設定してあげると良いでしょう。
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