夏野菜ナス(茄子)は水分を豊富に含んでおり、焼き・漬け・煮る・揚げる・蒸すなどどんな使い方でも美味しく食べられる食材。様々な料理で活躍するナスは、キュウリやトマトと並ぶ夏を代表する野菜です。そんな人気の野菜の一つであるナスですが、犬はナスを食べても健康上の問題はないのか気になったことはありませんか?
今回は犬とナスの相性について調べてみました。
犬はナス(茄子)を食べても大丈夫?
結論からお伝えすると、犬はナスを食べても基本的に健康上の問題はないとされています。
ナスは、ナス科ナス属の植物で、私達が食べるナスは果実の部分になります。ナスはほとんどが水分や糖質でできており、ビタミン類やミネラル類などいくらか含まれてはいるものの、他の野菜に比べこれといって多く含まれているわけではありません。
ナスを含むナス科の野菜に含まれる「アルカロイド」という、摂りすぎると有害とされる成分が含まれてはいます。与え過ぎないなどいくつか注意する必要はあるものの、基本的には犬にとって有害な食べ物ではありません。
ナスの成分表&栄養価
ナスは水分が多く、他の野菜に比べて特筆した栄養的なメリットはないと考えられていましたが、近年はその考え方が変わりつつあります。ナスを犬に与えた場合に得られる栄養素などをいくつかお話していきます。
エネルギー | 22kcal |
水分 | 93.2g |
たんぱく質 | 1.1g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 5.1g |
灰分 | 0.5g |
飽和脂肪酸 | 0.03g |
コレステロール | 1g |
食物繊維 | 2.2g |
カロテン | 100μg |
ビタミンE | 0.3mg |
ビタミンK | 9μg |
ビタミンB1 | 0.04mg |
ビタミンB2 | 0.04mg |
ナイアシン | 0.6mg |
ビタミンB6 | 0.06mg |
葉酸 | 19μg |
パントテン酸 | 0.30mg |
ビタミンC | 6mg |
カリウム | 220mg |
カルシウム | 18mg |
マグネシウム | 17mg |
リン | 30mg |
鉄 | 0.3mg |
※ナス可食部100gあたりの成分
※五訂日本食品標準成分表より
ナスニンは強力な抗酸化作用が
ナスに含まれている成分で最も注目されているのが、この「ナスニン」というアントシアニン系の色素です。
ポリフェノールの一種で、とても強力な抗酸化作用があるのでガンの予防になると言われています。
また、アントシアニンは血栓ができるのを防いでくれたり、目の疲労を改善する効果があるとも言われています。
アントシアニンは特にナスの皮の部分に多く含まれているのも特徴です。
その他にも、カルシウムや食物繊維、微量ですがビタミン類も含まれています。
水分補給や体を冷やす
私たち人間においては、ナスは夏バテ予防に最適な食材と言われています。ナスに含まれるカリウムは、体の熱を逃がす働きがあり、また水分も豊富なので水分補給という意味でも夏バテ予防に最適です。
犬にとっても同じで、夏の暑い時期になると水分不足になる傾向にあります。そういった時、ナスを食べさせてあげることで良い水分補給にもなります。ただし、妊娠中の犬やお腹が弱い犬など冷やしてはならない場合は控えた方が良いかもしれません。
ナスを犬に与える際の注意点
ではここからはナスを与える際の注意点をお伝えしていきたいと思います。
先ほどもお伝えしたように、ナスの皮は「ナスニン」という積極的に摂りたい成分が含まれているのは事実なのですが、それと同時に消化しにくいという難点があります。
ナスの皮の部分は人間が食べても、固かったりスジっぽいと感じることがありますよね?犬にとってはさらにナスの皮は消化しにくく、少なからず犬の胃腸には負担になってしまいます。
ですので、皮をついたままのナスを与える場合は(ナスの実の部分含め)生ではなく、必ず火を通しできるだけ細かく刻むかミキサーにかけるなど極力消化しやすい様に配慮してあげると良いかと思います。
また、ナスを含むナス科の野菜にはアルカロイドという大量に摂ると中毒を引き起こす成分が含まれています。
この成分が原因で下痢や嘔吐を引き起こす可能性も十分に考えられますので、与えるのであればそのことをしっかりと考えなければなりません。
ただし調べる限り、犬がナスを食べて中毒症状を引き起こした症例は見当たりませんでした。具体的にどの程度与えたら危険なのかは、その犬の個体差もありますし症例が見当たらない為一概には決めつけられませんが、栄養的なメリットも特別あるわけではない為、ナスを大量に与えるのは控えた方がいいですね。
《他のナス科の野菜》
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アレルギーに注意
ナス自体に問題が無くても、中にはナスのアレルギーを持つ子がいます。
度合いにもよりますが、アレルギーを起こすと、痒みや充血、嘔吐したり下痢をしたりします。
重くなってくると湿疹から皮膚が被れたり、毛が抜け落ちたりすることがあります。
アレルギーの子には絶対に与えるのを控えるようにして下さい。
その食材に反応しているのか、分からない場合もアレルギーのような症状が現れた場合は一旦控えるようにしたほうがいいでしょう。
茎や葉は特に注意
ナスは与え方に注意すれば、犬に与えても問題のない野菜の一つです。しかし、栄養的なメリットも他の野菜と比べ高いわけでもないですし、何か特別な理由でもない限り、あえて与える必要はないのかもしれません。
また、あえて与える様なことはしないと思いますが、ナスの茎や葉の部分は特に多くのアルカロイドが含まれています。犬が盗み食いした時などには、そのまま食べてしまうこともあると思いますので、そうなった場合などには十分注意してあげて下さいね。状況によっては病院へ連れて行ってあげてください。
まとめ
■大量に与えなければ大丈夫
■微量ながらアルカロイドという毒性が含まれている
■葉や茎の部分は特に多く含まれているため注意
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